エゴ
脳幹部分に網様体賦活系があって、意識に「何を入力し、何を入力しないか」を決めていると考えられているのですが、これ、生命維持と深いかかわりがあって、生命進化のかなり古い時代からの器官のようですね
脳死判定でも脳幹が生きているかどうかは重要な判定項目です
The RAS Pathway
RAS(Reticular Activating System)が、五感からの入力を、通過させたり、止めたりしています
この網様体賦活系を、意図的に自在にコントロールできれば、自分の人格を思い通りに構築することができそうな感じです・・・が
「独り言」(まあ、自分に対する話しかけですね)と、「なりきり」(目標が達成された状態をイメージする)によって、網様体賦活系がコントロールできるという理論ですね
これですね
網様体賦活系という脳の部位は、進化論的には、爬虫類時代のものになります、ですから、言葉は通じません、感情、それも生命の危機があるかないかという位の原始的な感情しか通じません
まあ、トカゲの行動原理を考えればわかります
ですから、実際に網様体賦活系をコントロールできるのは、「強い恐怖を伴った感情」あるいは「身体的な快楽」または、「敵を倒した達成感」「獲物を捕まえた充実感」といった、動物的というか、それよりも原始的な爬虫類的な感情だけなのです
それで、「独り言」と「なりきり」は、この原始的感情を生成するための「前振り」ということになります
要は、本当に必要なのは「強い感情」です
爬虫類のような、直線的な強い感情が脳幹のホメオスタシスを書き換えるのです
実は、この苫米地さんの技術は、米軍、米警察などで採用されているコーチング理論がもとになっています
戦場や犯罪現場などの強いストレスがある状況で、いかに生き延び、使命を達成するかが目的です
戦いということで言えば、オリンピックやプロスポーツなども対象範囲でしょう
あるは、厳しいビジネスの現場もあてはまります
具体的には
チームが円陣を組んで
「俺たちは強い、俺たちは最高だ、俺たちは勝つ」と大声で何回も連呼するといったたぐいの士気の上げ方ですね
たとえばですけど
ですから、宗教とは、方向が違うのです
宗教は爬虫類的な感情ではなくて、最高の人間性を求めています
しかし、仏教では、この方法は古くから使われていた、ということですね
どのみち、自分の脳とはつきあっていくしかありません
自分の中にある原始的な感情を、うまく制御するしかないのですよ
まあ、拝み屋が脅しから入るのもこれですな
地獄のビデオを繰り返し見せるとか、新興宗教の脱会者を、地獄の絵が部屋中に書かれたところで脅すとか、きわめて、セオリーどおりです
原始的感情を揺さぶるのが、洗脳の基本です
このへんが、ごっちゃになって宗教の信用が失われているのです
やっぱり、どこまでも慈悲や理想、真実を求めるのが宗教で
軍事的な目標、あるいはビジネスの成果など、実利をもとめるのが自己実現プログラムでしょう
抽象的に言えば、核心にエゴがあるかないか、ですね
自我以上の目標を持つのか
自我を満たすのか
まあ、かなり違うと思いますね
ただ、たとえば戦闘では命を落とすこともあり得るし、宗教にも現世利益はあります
目に見える境界線があるわけでもないですから、あいまい、と言えばあいまいですけどね