心経手文(しんぎょうてぶみ)





長保寺に伝わる隅寺心経の、手文です
(仏教行者が手元で参照する、修業方法のメモのことを手文といいます)


仏の教えの要となる経典

なにものにも囚われることなく、自在に考えることのできる修行者
深く智恵の修業行う時
感じられている世界はすべて、その本来の姿をとらえることはできないのだと覚知して
すべての苦しみと災いから救われ

深き智恵の修行者よ
脳内世界は、外界として感じられている世界を作り出している
外界として感じられている世界は感覚器官が脳内に作り出した世界である

脳内に作り出された世界外界として感じられる前の世界と等しければ
感じられる前の世界と、脳内世界は等し

脳内の世界のすべては、感じられる前の世界とつながっている

深き智恵の修行者よ
感じられる前の世界は、その本来の姿とらえることはできない
生ぜず滅せず、汚くも美しくもなく、増えもせず減りもしない

それゆえに、感じられる前の世界には
感覚器官は無く、感覚器官によって作られた世界はなく
無明は無く、無明が尽きるということは無く
老いや死は無く、老いと死が尽きるということは無く
、苦の原因、苦を滅する方法の実体は無く
智恵は無く何か得たものは無く、何かを得るということは無い

ゆえに、道を行く修行者は、「智恵の修業によって
これらの、心に妨げとなるものが無くなり
妨げとなるものが無くなるので、れも無い
一切の顛倒したから目覚め涅槃に到達する

過去現在未来の諸仏も智恵の修業」によって無上正等正覚を得

ゆえに、「智恵の修業
おおいなる神のでありおおいなる明らかな咒であり
無上の咒であり、比類なき咒であると知れ
一切の苦を取り除くことができ真実であり虚妄ではない

ゆえに、智恵の修業をここに説く
すなわちにいわく

Gate gate pāragate pārasagate bodhi svāhā

ける者よ、行ける者よ、目指すべきところへける者よ
目指すべきところへ正しく行ける者よ目覚めに栄あれ




心経玄談
図解 般若心経

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