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7月, 2009の投稿を表示しています
エゴ
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網様体賦活系の話の続きですが 脳幹 脳幹部分に網様体賦活系があって、意識に「何を入力し、何を入力しないか」を決めていると考えられているのですが、これ、生命維持と深いかかわりがあって、生命進化のかなり古い時代からの器官のようですね 脳死判定でも脳幹が生きているかどうかは重要な判定項目です The RAS Pathway RAS(Reticular Activating System)が、五感からの入力を、通過させたり、止めたりしています この網様体賦活系を、意図的に自在にコントロールできれば、自分の人格を思い通りに構築することができそうな感じです・・・が 「独り言」(まあ、自分に対する話しかけですね)と、「なりきり」(目標が達成された状態をイメージする)によって、網様体賦活系がコントロールできるという理論ですね これですね 網様体賦活系という脳の部位は、進化論的には、爬虫類時代のものになります、ですから、言葉は通じません、感情、それも生命の危機があるかないかという位の原始的な感情しか通じません まあ、トカゲの行動原理を考えればわかります ですから、実際に網様体賦活系をコントロールできるのは、「強い恐怖を伴った感情」あるいは「身体的な快楽」または、「敵を倒した達成感」「獲物を捕まえた充実感」といった、動物的というか、それよりも原始的な爬虫類的な感情だけなのです それで、「独り言」と「なりきり」は、この原始的感情を生成するための「前振り」ということになります 要は、本当に必要なのは「強い感情」です 爬虫類のような、直線的な強い感情が脳幹のホメオスタシスを書き換えるのです 実は、この苫米地さんの技術は、米軍、米警察などで採用されているコーチング理論がもとになっています 戦場や犯罪現場などの強いストレスがある状況で、いかに生き延び、使命を達成するかが目的です 戦いということで言えば、オリンピックやプロスポーツなども対象範囲でしょう あるは、厳しいビジネスの現場もあてはまります 具体的には チームが円陣を組んで 「俺たちは強い、俺たちは最高だ、俺たちは勝つ」と大声で何回も連呼するといったたぐいの士気の上げ方ですね たとえばですけど ですから、宗教とは、方向が違うのです 宗教は爬虫類的な感情ではなくて、最高の人間性を求めています しかし、仏教では、この方法は古くから使われていた
日々是好日
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日々是好日(ひびこれこうじつ) 禅の言葉です 『雲門垂語(すいご)して云く、十五日已前(いぜん)は汝に問わず、十五日巳後(いご)、一句を道(い)いもち来れ。自ら代って云く、日日是れ好日』(碧巌録) 毎日が好き日である、という意味ですが これ、先日の自己実現プログラムそのものなのです 朝起きた時、「あー、今日もいい日だ!!」と、おもいきり、ニッコリする 夜寝るとき、「一日、すごくいい日だったなー!!」と、おもいきり、ニッコリする どうして、いい日なのか? その理由は、脳幹の網様体賦活系が、無意識のうちに必死で探しまくるのです 雨のしずくがキラっと光るのに出会えた、ことかもしれないし 通りがかりに、思いつきで買った宝くじで大金があたることかもしれない いい日!!と決めつけて、気分もいい気分になってしまえば、いい気分の理由は、脳が勝手に、後で探してくれるのです いいことがあれば好い日で、悪いことがあれば悪い日、と考えるのが当然のように思えますが、実はそうではありません 同じことが同じように起こっても、それを解釈し、どう感じるかは、人によって違うのです その、解釈に、人によって個性があります 癖ですね 何事も、ネガティブに、悪い方に悪い方に考える人 何事もポジティブに、どんな問題が起きても、その中から、好い事を見つける人 健康に暮らしていても、いつも病気になった時のことを心配する人 病気になっても、まだ生きているじゃないかと、笑い飛ばす人 これは、なにごとについても言えます あら探しばかりする人 長所を探す人 人の欠点や、過去の失敗、悪い連想、などばかり言う人を、 ドリームキラー と言うそうです ま、ドリームキラーにはなりたくないな、とは思いますね(^^;) それで 好いか、悪いかは、単なる印象です それならば、「好い」と決めてしまうのです 理由は、後で、脳が勝手に探してくれます すると、好いことだらけになってしまいます それが、禅の悟りであり、最新の脳科学の応用であると こんな簡単でいいのかなー それで、いいのだ!
まずは親を超えなさい!
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amazon いえ、本の題名です なかなかの野心作です 認知科学と言うらしいですが、心理学や脳科学、認識論哲学などの学際的な研究分野だそうで、その最新の成果を取り入れて、コーチングと合体させ、有益な自己実現プログラムにしたそうです 論旨は明快なのですが、カタカナをわざとらしく多用して、読みずらいです 苫米地さんの本によくあるパターンです 表装は、個人的には全く気に入りませんね、オドロオドロしてる これはこうだと明快に断言してしまうので、かえって薄っぺらい感じですが、一つの通過地点として評価しましょう ま、しかし 僕に言わせれば、密教の考え方とダブっている部分が多くあります もちろん、密教とは別物ですが、密教をわかりやすくする参考になると思います 密教の場合は、物質を含めてすべてを意識作用によって説明します、唯識ですね 認知科学は、物質と精神を別のものとする二元論です ですから、よく言えば、認知科学は、より進化する可能性を秘めていて、密教を二元論的な世界観で部分的に説明することができます 全体の論旨は、ぜひお読みになってください ここでは、ちょっと気になった部分を取り上げてみます 網様体賦活系 reticular activating system 略してRAS 五感によって認識される外界からの情報によって絶え間なく刺激される脳の入り口にあって、「感じることと、感じないこと」を振り分ける機能があると考えられているのが脳幹の網様体賦活系です ここが、注目することと無視することを決めているらしい モルヒネが作用するのも、ここです 意識障害もここで起きます RASを唯識で言うと、マナ識の作用です あー、これでやっと、唯識と科学の接点が見つかった 自己実現プログラムとは、つまり、マナ識をコントロールする方法ということになります それが、簡単に言えば、「独り言」と、「なりきり」でできるのです この本では「独り言」とは言わず、セルフトークと言うのですが、ま、同じですね 仏教や各種宗教では、経典読誦がこれにあたりますが、やはり「独り言」のほうが範囲が広くて、 たとえば、失敗をやらかした場合 「俺はいつもこうなのさ」と自嘲するのではなく 「俺らしくないことだ、欠点を修正して頑張ろう」と前向きに変えていきます 「なりきり」は、臨場感を高め、コンフォートゾーンを高く保つことなのですが
和光同塵
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カサブランカ 掃溜めの鶴 、という言葉がありますが ゴミの山の上に清らかな鶴が飛んでいるイメージでしょうか ゴミの山とは、我々の暮らす娑婆世界です 私利私欲、恨み、ねたみ、嫉妬、怒り、絶望、暴力など、なんでもありです ゴミの山の中には、お宝も埋もれていますが、ゴミだらけになって掘り返さないと、お宝は得られません 仏教の出家主義は、つまりは、鶴になることを求めています ゴミはゴミでどうしようもないから、ほっといて、自分は優雅に暮らす 戒律を守り、世間に交わらず、つねに仏を念じて、清らかに生きる ゴミとは別世界で、住む所が違う これを、小乗として、つまり、自分のことだけ考えている生き方であると で、大乗は、人々を救い助けるのだと まあ、理屈では、そういう分類をします 大乗は、在家主義でもないんですね、とくにこだわらない 今どき多い、独身の方は、まあ、生き方によっては出家みたいにもなり得ますな ま、どっちでもいいし、だからどうということでもない 最澄は、大乗は大乗の戒律が必要だということで、当時の日本仏教界とたいへんな衝突をしたのですが、自分では、小乗の戒律も守っていました 今の比叡山でも、回峰行の人など、生活自体は、肉食妻帯せず厳格な精進です 小乗でも大乗でも、どっちにしても、ゴミの山は、ゴミの山で同じことです 小乗も正しいと言えば正しい 誰だって人助けができるわけでもないし、自分が生きるだけでも精一杯なのが人生です 自分だけ正しく、自分だけ幸せで、自分だけ豊かで、自分だけ清らか 鶴になりたければ、鶴になる努力をしなさい、という生き方 でまあ、鶴になる努力も、それなりに大変なのです 大乗は、人助けをして、人を幸せにすることを人生の目的にする生き方 でもこれは、強く賢い人でないとできない 強くて賢く、愛のある人は、意外と沢山います、捨てたもんではありません ただ、弱く愚かな人も多いのです 現実は厳しいのです 実は、もう一つの選択肢があります それが、 和光同塵 です 心の中に、なごやかな光を灯しながら、ゴミの山で暮らす 人助けができる時はして、できないときは、一緒に悲しむ 人々を幸せにするために、先ず、自分が幸せになる 価値の基準は、自分の心の中にあって、比較や評判は関係ない 感謝を先にする そして、人々を生かすため、いつでも自分を犠牲にする覚悟ができている 心の中に
仏舎利
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弘法大師は両部不二と言って、統一された世界を考えていました ですが言うだけで、どれがそう、という具体的なものは無く、理念だけです その答えが台密の蘇悉地です 密教の理論で、必然的に必要になる答えです 空-->胎蔵 唯識-->金剛界 仏舎利信仰-->蘇悉地 空と唯識は哲学的な基礎で、仏舎利信仰がその二つを統合した信仰形態という考え方です ですから、根本のお釈迦様への信仰です それが、比叡山から発展して、念仏、禅、法華、といった広がりにつながりました 蘇悉地曼荼羅といったものはなく、具体的な作法の総称が蘇悉地です サンスクットを翻訳すると、妙成就で、成就するための方法ですね 僕は、インドで仏舎利を何回か実際に参拝しています デリーのインド博物館にあるのですが、館内も暑いのですよ ですが、舎利の周りだけ、なぜかひんやりと涼しいのです 真言宗は、お釈迦様への信仰が、大師信仰になって、極めて日本的な密教になりました 加持力の根源が弘法大師です 天台の加持力の根源は、お釈迦様です これが、仏教を俯瞰するにはいいのですが、「これだけやってればいいんだ」的な、わかりやすさのない個性になるんですね あれもこれもいいですよ、となります ただ、天台宗が、皇室が最初に公認した宗教になったということには、日本にとって幸せなことだったと思いますよ 天台宗は、沢山の選択肢を持った宗教ですからね
奏楽堂
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旧東京音楽学校奏楽堂 紀州徳川家16代当主の徳川頼貞さんは、子供の頃に見た軍楽隊のパレードにあこがれ、それ以来、西洋音楽のよき理解者であり、日本に紹介をしたパイオニアでもあります たしか、ベートーベンの楽譜もどこかで手に入れています 日本最初のパイプオルガンは頼貞さんによって輸入されました 教会音楽が大好きで、バチカンの奥深くにある、ローマ法王の「秘密の花園」に入ることができた人でもあります パイプオルガンのある奏楽堂は、上野公園の一角にひっそりと、意外に小さく、佇んでいます 今でも、このパイプオルガンの演奏会があります 戦前は紀州徳川家も侯爵家として、江戸時代には比べることはできないまでも、かなりの資産があり、様々な文化活動をしていました こちら にリンク集があります 南葵楽堂の想いで 徳川頼貞 本物の殿様の生活の一端がうかがえます 今の奏楽堂ができた、いきさつの記録です 頼貞隨想 一冊の本なのですが、たぶん入手できないでしょう 幕末から明治の、西洋列強による、戦争による国益追求が当たり前の時代、いかに苦心して日本を守ったかがわかる、貴重な資料です その本の中で、長保寺にかかわる部分を抜き出しています 徳川家は南葵育英会という日本最初の奨学金制度の組織もつくっています これは、返す必要のない奨学金です その事務所は現在、銀座の真ん中の、日本最初の電気街灯が点いた場所にある、ある会社のオフィスにあります その会社は、リッツやポッキーを作る機械を製造している会社です 歴史は今も息づいているのです