歴史観

ツワブキ


前空幕長の論文が問題になっているけど

自衛隊という組織の仕組みを考えれば、軽率な行為で、更迭は当然、というのが僕の考え方

歴史観を持ってもいいが、立場を考えろ、ということ
現役は、軍事力を直接操作してるんだから、自分勝手な意見は制約されるんだよ

 

そういえば、自衛隊は入隊の時、宗教についての質問はしないらしいよ
信教の自由があるからね

ただ、歴史教育はしてる

まあ、これからは、かなり神経質になるだろうとは思うけど
アルカイダだったりしたら困るから、宗教も、調査対象になるだろうなぁ

で、論文の内容ですけれど

こちら

全体の印象は、「負け惜しみ」かなぁ

 

大東亜共栄圏を軍事力で構築するのには失敗したわけです

兵站(つまり補給)の問題が大きかったと思うけど、日本は島国なんだから、どう頑張っても補給はネックなんだよ
好むと好まざるとにかかわらず、貿易立国の平和国家を追及するしかないんじゃないか

空幕長は、兵站は陸上よりは無関心だろうなぁ
航空自衛隊は伝統的に支離滅裂な人が多いそうだが、このあたりの話でしょうね

 
それと、アジア各国には大東亜共栄圏のいい置き土産がある、などとは、独りよがりで、そんなに結構なものなら、どこの国でも大日本帝国に味方したんじゃないかい
力ずくを前提にした共栄など、身勝手なんだよ

戦争の理由に、コミンテルンの影響ないしは陰謀があると言ってるけど、それが全てということだと、単純化しすぎだと思うよ
幕僚長の発言ということだと、組織の長の公式見解だもんな、妄想のレベルと言っていい
学門的な検証を続けるべき話題であって、決め付けるようなことじゃないでしょう

陰謀など、どこの国でもやってるんだよ
CIAでも大日本帝国中野学校でも
今でも、どこの国でも情報活動はあたりまえでしょう

理由をいろいろ議論したところで、実際には、領土や資源にたいするむき出しの欲望を実現するため、軍事力の行使をしたわけで、当時としては常識的なことだし、今でも、世界の軍隊の常識でしょう
それを、侵略と言うのではないですか


軍事の世界では、クラウゼヴィッツの「戦争論」が基本常識なんだけれど

「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」、という定義は恐ろしい一面があって、政策手段としての軍事力、政策目的を達成すための暴力的手法、と言い換えることもできてしまう

ここらへんが、軍国主義の理論的根拠でしょうな

あるいは、テロも説明つくよ


 

今の自衛隊は「専守防衛」が国是になっているんだが、現場じゃフラストレーションがあるのは事実

あまりに強大な力があるので(自衛隊にですよ、知らん人が多いんだが)持て余しつつあるんです

しかしながら
どっちみち資源の無い国では、継戦能力には限界があるし、島にミサイルを降らされたら逃げ場は無い

専守防衛を基軸にした平和国家をなにがなんでも達成するしか選択肢はないんだよ

その上で、専守防衛の範囲について、シビリアンコントロールをすればいい

僕は今、地元の防衛協会の役付きですから、いろんな人と議論したいとは思うけど、基本はそういう思いです

ついでに言えば、憲法第9条第2項を改正して戦力の保持を認めるべきという立場
核武装は時と場合による、と言っておきます(核アレルギーなどと言っていられなくなるような時が来ないことを祈ります)

どっちみち戦争放棄など、諸外国は信用してないんだから、スッキリさせ、自衛隊に誇りと自信を持たせなければなりません

それが日本の誇りと自信にもなると思いますよ




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