五色の石畳

本堂前の石畳です

紀州特産の青石(緑泥片岩)を使っています
青石は和歌浦の沿岸部で採れる石ですが、今はもう紀州産はありません
石の脈が繋がっている、四国で採れるようです

ごらんのように、よく見ると、いろいろな色目の石を意図的に組み合わせて使っています
雨に濡れると色がよくわかって綺麗です

白、黒、赤、黄、青(緑)の石があります
これを、五色といって、仏教でよく使う組み合わせです



五色は現在の、三原色に白と黒を加えたものになります
この五色があれば、森羅万象全てが描けます
密教では、この五色を五大、五識、五智、五仏などに配当し、世界の構造全てを説明します


五色の意味
青  空  前五識    妙観察智  阿弥陀如来
黒  風  意識     成所作智  不空成就如来
赤  火  阿頼耶識  大円鏡智  阿しゅく如来
白  水  如来蔵識  法界体性智  大日如来
黄  地  末那識   平等性智  宝生如来

前五識   眼 耳 鼻 舌 身 の五つの感覚器官
意識     起きている時の普通の意識
末那識   自意識 自分という感覚を作る
阿頼耶識  潜在意識 記憶を蓄える
如来蔵識  仏心




下は、長保寺バイパスの歩道
色目の違う石を使っています

石は、インドのデカン高原産らしいです
実は、この歩道を造る時、長保寺に相談があり、お寺にちなんだなにかないか、ということで、色目の違う石を敷いたらどうかということになり、インド産の石を使うことになりました

仏教の故国はインドですから、ご縁がありますね

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