御所人形



江戸時代後期、おそらく文化文政期の御所人形です
関節が動くよう、精巧に作り込まれています
ですから、坐らせたり、立たせたりできます

江戸も後期になると、大名家に限らず、実に多彩な工芸品が作られるようになってきました
下の右側の着物は、根来流染といわれる、インク流しのような手法で染められています

紀州徳川家の大奥では、江戸も後期になると、平安時代の宮中のような雅な生活になっていきます
これは、代々、奥様を宮家からお輿入れいただいていたので、当然のなりゆきでした
実質的には、徳川家は、将軍家ともども、宮家のご親戚ですから、生活は宮家と似てきます
上流武士階級が、上流貴族となっていくのです

それが、徳川家が武士であることから徐々に乖離し、時代の変化に対応することを忘れさせて、明治維新につながった、一要素であろうと思いますね

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