尊形金剛界曼荼羅図
金剛界と胎蔵がそろうと、両界曼荼羅といいます
金剛界曼荼羅が唯識系(南インド)の仏教哲学が大成されたもので、胎蔵曼荼羅が空観系(北インド)の仏教哲学が大成されたものです
現在は、両界曼荼羅をワンセットとしていますが、もともとは別系統のものです
いっしょにしたのは、空海です
ですから、密教を集大成したのは空海である、ともいえます
僕は、チベット仏教はあまりに観念的になりすぎて、現実離れした宗教になって、中国共産党に国を奪われるようなことになったのだと考えています
大陸では、お花畑の中の平和は許されないのでしょう
現在では、復活しつつありますが、予断を許しませんね
弾圧がありますから、かえって、信仰心がつよくなるのかもしれません
インド、中国では、両界曼荼羅は失われてしまって、存在しません
インド、中国、日本と東に向かって進んできました
そして、インド、中国で仏教が失われてしまいます
これを、仏教東漸といいます
理屈では、これからアメリカへ渡り、ヨーロッパに進むことになってます
尊形金剛界曼荼羅図
絹本著色 縦104.0 横90.5
江戸中期(天明3(1783)年)
江戸中期(天明3(1783)年)
通形の両界曼荼羅図で、長保寺第7世徳因(天明8年(1788)まで在職)が、長保寺の什物として京都の仏画師に描かせたもので、天明3年の箱書がある。