2012/03/27

火天

紙に描かれた仏画です
江戸時代よりも前のものであることがわかっています
現在見られる古い仏画は絹に描かれたものが多いのですが、やはり、絹は高価ですから、紙に描いたのでしょう

約400年経っている仏画ですが、紙に描かれたにしては非常に保存状態がよいのが驚きです
僕が最初に見たときは、無造作に、箱に放り込まれていました

手が四本ありますが、まあ、平均的なところです
もっと手の多い神様もいます
手に持つ持ち物は神様によって決まっていますので、能力が色々あるのを説明するために、だんだんと多くなったようです
千手観音が一番多いですね

背中に火炎を背負っていますが、火天は、読んで字のごとく火の神様ですから、火が描かれています
護摩を焚くときは、必ず、先ず火天を勧請して供養して、それから本尊を供養します

なぜか、翁だということになってます
理由は・・・よくわからないのです
こういう神様の姿は、最初は見える人が書いたので、それでいいのでしょう

火天

紙本著色縦72.4 横33.5桃山(16世紀)

「寄進帳」には護摩堂の什物とだけ記されているが、江戸時代の中頃にはすでに長保寺にあったことが分かり、制作年代もまた桃山時代にまで遡るものである。


和歌山県立博物館「長保寺の仏画と経典」より

仏道を歩む 多神世界をどう生きるか 動画要約

多神教の世界 : 演者は、すべての人を一つの宗教に改宗させようとするのではなく、多様な宗教や無神論者が共存する多神教の世界でどのように生きるかに焦点を当てるべきです。 仏教とキリスト教 : キリスト教のような「啓示宗教」とは対照的に、仏教は個人的な実践と理解を通じて自身の苦しみを...