2012/03/06

保存状態のよくない曼荼羅

長保寺の文化財は、平均して、非常に良好な保存状態の文化財が多く残されています
美しい曼荼羅も多数残されています
しかし、中には、経年劣化が普通にある文化財もあります
むしろ、劣化しているのが普通なのです

鎌倉よりも前となると、綺麗なものは、むしろ奇跡的な保存状態と言っていいと思います
絵画として、鑑賞に向かなくても、存在すること自体が希ですから、実は、値打ちは、綺麗なものとさほど変わらなかったりします

こういった、痛みの激しいものは、出したり入れたりするだけで劣化が進行しますから、専門家でないと扱うのは無理です
ですから、皆様の目に触れることは、ほとんどありません

700年以上前の真実が、このような形で残されているのです


尊形胎蔵曼荼羅図中央部分 鎌倉後期(14世紀)

第12回御霊屋コンサート

  毎年文化の日に十夜会(大治3年(1128))から続く、念仏法要が勤修されます 法要の後に、ささやかな奉納コンサートを行ってきました 今年でもう12回目です 1128年というと、法然さんや親鸞さんがお生まれになる前です 念仏そのものは、慈覚大師が五台山から招来したものですから、...