2012/02/14

梵天

お釈迦様が悟りを開いた時、あまりに難解で精妙な教えを人々に説いても理解されないだろうと考え、このまま涅槃にはいろうと(つまり死んでしまおうと)思案していました
それだけ、この世を生きるのはつらく、涅槃は楽しいということです

そのとき、万物の根源の神である梵天が現れ、多くの人々のなかには、教えを全く理解できない者もいるが、よく理解する者が必ずいるから、是非教えを説いて欲しいと説得します
これを、「梵天の勧請」と言うのですが、この勧請のおかげで、今、我々は仏教に触れることができるのです


長保寺に伝わる梵天画像は、上のほうが黒ずんでいますが、もとは護摩堂にまつられていて、護摩の炎の煙で煤けたものです
紙に書かれていますので、だいぶ痛んでいます



今でも、行者が、法を説かずに静かに暮らそうと考えていると、梵天が現れ、行者を督励するのです


紙本著色 梵天 
縦72.3 横34.0 16世紀

第12回御霊屋コンサート

  毎年文化の日に十夜会(大治3年(1128))から続く、念仏法要が勤修されます 法要の後に、ささやかな奉納コンサートを行ってきました 今年でもう12回目です 1128年というと、法然さんや親鸞さんがお生まれになる前です 念仏そのものは、慈覚大師が五台山から招来したものですから、...